健康だより

脂質異常症

2017/10/28

 空腹時採血にて、血液中のコレステロールや中性脂肪が正常とする範囲を超えている場合を脂質異常症といいます。コレステロールは、主に悪玉と呼ばれるLDLコレステロール(動脈壁に蓄積し、動脈硬化の一因となる)、善玉と呼ばれるHDLコレステロール(LDLコレステロールを排除する)があります。
 また最近ではNon-HDLコレステロールが動脈硬化を促進するとして、注目されています。一方、中性脂肪は身体のエネルギー源として利用されますが、残った中性脂肪は、全身の脂肪細胞や肝臓に蓄積されます。肝臓に蓄積されると脂肪肝になります。血液中に増加すると、HDLコレステロールを減らして、LDLコレステロールを増やし、動脈硬化を促進させます。



Non-HDLコレステロールとは

総コレステロールには、LDL、HDL、その他のコレステロールが全て含まれますが、これから善玉であるHDLコレステロールを差し引いたのがNon-HDLコレステロールです。
Non-HDLコレステロール=総コレステロール(TC)-HDLコレステロール


動脈硬化とは

血管壁にコレステロールや中性脂肪が沈着することで、弾力性を失いなり、血管内空が狭くなる状態のことです。脳出血や脳梗塞、狭心症や心筋梗塞リスクを高めます。
動脈硬化の程度を数値化するのにABI/PWV検査があります。
  
            きれいな血管                   血管壁にコレステロールや中性脂肪が沈着し、内空の狭くなった血管


~ABI(Ankle Brachial Pressure Index)とは~

 足首と上腕の血圧を測定し、足首/上腕血圧比を計算することで、血管の狭窄や閉塞など動脈硬化の進行の程度を推定する検査です。一般に腕の血圧に比べ、足の血圧が高いのですが、この比率が0.9以下の場合には足の血管が詰まっている可能性があります。また1.3以上になると動脈の石灰化が疑われます。 

~脈波伝達速度(PWV検査)とは~
 心臓の収縮により生ずる動脈の振動(脈波)が末梢へ伝播する速度のことであり、動脈壁の硬さを示す指標となります。PWVの数値が高いほど、血管は固く動脈硬化を疑います。基準値は1400cm/sです。

 このABI/PWV検査は短時間で簡単に測定できます。ベッドに仰向けになってもらい、両腕・両足首に血圧計、胸に心音マイク、両手首に心電図電極を装着し、測定します。所要時間は通常10分程度です。
 
 動脈硬化は、脂質異常症だけではなく、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙なども危険因子となります。
動脈硬化を早期発見するために、病院で検査を受けてみてはどうでしょうか。

                     平成記念病院 臨床検査科

 

▲このページの先頭へ